ヒシ
一色町が日本でも有数な鰻生産地であることは間違いないが最盛期の頃と比べれば確実に養殖業者や総生産量は減少している。また、鰻養殖の形態が露地池養殖からハウス池養殖に変わっていくとともに、一色町では放置されて草だらけの露地池が多く見られるようになった。
そのような露地池は、ほとんど顧みられることもないので周囲で農薬や除草剤も使われることがなく、水生昆虫や、今まで繁茂しなかった水生植物の天国となっている。もちろん、外来動物のヌートリアも気楽に棲息できる。
ヒシも流れがないので、このような場所で大群落を作ることがある。
ロゼット状に効率よく日光を受けている姿はとても美しい。今頃から白い花を咲かせるのだが、池を一周してみてもここでは花を見ることができなかった。
手を伸ばして葉をたぐり寄せてみると両端に鋭い棘の付いたヒシの実が現れ、中央から茎が伸びていいる。この実は子供の頃兄が近くの溜め池にヒシの実を採りに行ったと、両親に叱られていたことで私の記憶にある。その時兄はヒシの実を食べたかどうか覚えていない、今度会ったら聞いてみよう。
葉一枚一枚には葉柄に当たるところに浮き袋らしきものがついている。これなら、きれいに葉が放射状に開くことだろう。
浮き袋を切ってみると、薄い膜でいくつかの部屋ができてスポンジ状となり空気を保っているのが分かる。
ホテイアオイをご存知の方はあの浮き袋と同じような構造と思えばよい。
さて、今年の収穫はいつ頃だろうか?
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