宮崎学ワールド
静岡県掛川の実家に行った時、年老いた母が「毎朝、ここの庭をタヌキのような動物が通って行く・・・」私が「ハクビシンじゃないか?」と言うと「ハクビシンじゃないよ、ハクビシンは鼻筋が白い・・・体が汚く、弱っているみたい」という話だった。少なくとも母はハクビシンを知っているということで驚いたことがある。
【かわりゆく環境 日本生き物レポート】シリーズの第1巻「洗剤キャップの棲み心地は?」という題で宮崎学さんの最新の本が刊行された。
いつものとおりの鋭い切り口で、人間界と自然界の橋渡し役をやってくれるのだが、最近の自然界はただ漫然と生物の生態を教科書通りに眺めていては遙かに遅れてしまう。そう、自然界の方が進歩が早く、適応力が強いのだ。
つまり、観察する側もアンテナを四方八方に広げながら一見関係ない情報も拾ったり、勉強していかなければそれこそ動物たちに笑われてしまう。彼の写真を見て頂きたい、一枚の写真があらゆる方向から見て欲しいと訴えている。
そして文では、「食物連鎖」「生物濃縮」や化学製品は分解しにくいことをやさしく例を挙げて説明してくれているし、別ウインドで用語の説明もしてくれている。
野生生物が変わった行動をとったときには必ず何かのサインであり、理由があるということを我々も知らなければならない。彼がそういう意味での橋渡し役であると考えている。
最初の母の話、66ページ「ホンドタヌキ 異常繁殖に寄生虫がバランスを」であろうか。
この【かわりゆく環境 日本生き物レポート】のシリーズは理論社から
2.廃棄スイカに群がるイノシシ家族 11月上旬発売予定
3.野生動物の首をしめるゴミ 2007年1月下旬発売予定
4.コンクリート壁のスズメの団地 2007年3月下旬発売予定
http://www.rironsha.co.jp/bookstore/n4-652-08217-7.html
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コメント
時々アポなしで押しかけ、厚かましく過ごします
常に考え方が前を見ているんですよね、毎回元気もらって居ます。
この本もある面見るのが怖い・・です。
投稿: 北割H | 2006年7月25日 (火) 22時39分
北割さんはとても良いところにお住まいで、そうなんですねgakuさんは写真も文も素晴らしいのですが、直接会ってお話をするともっと素晴らしいんですよね。
カメラのテクニックやいろいろな裏話など、何でも教えてくれるし。
本当に元気をもらう、という表現はピッタリですね。
投稿: からっぽ親父 | 2006年7月27日 (木) 05時47分