ツボダイ
昨日のこの魚、ツボダイで良いのだろうか。腸管が肛門から出てしまっている。
ツボダイと言えば、学生時代、下宿のすぐそばの喫茶店で『焼き魚定食』ってのがあり、皮は固くて食べられなかったが、身はとても美味しい魚だっので、ママさんに魚の名前を聞いたところ『ツボダイ』だと教えてくれた。
その頃、メルルーサや銀だらなどの新顔の魚が、外国から入ってきている時代だったので、そのツボダイもその手の仲間だろうと思っていたのだが、今回この魚をおろしてみて、その皮の固さに、こりゃその仲間の魚だなと思い出した訳である。
もっともその頃も、現在もツボダイとして流通している魚は、近縁の『クサカリツボダイ』ということで、同じものではないのであるが・・・・・ツボダイの想い出として。
ところで、これが何かお分かりになるだろうか。
これはツボダイの胃から出てきた、つまりツボダイの餌である。おそらく、これは棘皮動物の『ウミシダ』の仲間である。浅い海で岩に掴まって海藻のように揺れている生物であるが、これを食べる魚がいることに驚かされた。鳥の羽のような触手ばかりで、美味しくないだろうに。
話は飛ぶが、海に潜っている頃は、ウミシダの触手には毒があるから触らないように、と言われていた。しかし、どうもそれは誤りのようで、腔腸動物の『シロガヤ』などと混同していたのだろう。シロガヤなら確かに刺胞があり、かなり痛い。
さて、ツボダイ料理だが、皮も固ければ身も固い。薄く切って、刺身にしてみた。食感が悪いかと思ったのだが、思ったよりごりごりした感じはなく、しかも味わいがあって美味しい。
皮は固いので、唐揚げにすれば良いと思ったのだが、後で思ったことである。
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コメント
親父さんの仰るように、ツボダイのような感じですね。一色でこれを見た記憶は無いのですが、よく似たチョウセンバカマは買ったことがあります。刺身にしたのですが、ツボダイと同様の食感で中々の美味でした。この手の魚は思ったより身に旨みがあるので、どうやって食べても美味しいのではないでしょうか。
投稿: へるぞう | 2010年3月18日 (木) 05時35分
時々出ているのですが、もっと小さいですね。
今回、まあまあの大きさでしたので、初めてやってみました。
値段が値段ですから、惜しげがないところです。
そうそう、例のカマスは干物にしましたが、これがまた絶品の脂の乗りようでした。
皮側の小骨がメチャクチャ多いのが難点ですが。
投稿: からっぽ親父 | 2010年3月18日 (木) 13時57分