小魚
その昔、私が運営していた掲示板で、ある女性が「ヒメジという魚が美味しい」という投稿があったら「そんな魚は不味い」とケチを付ける方がいて、その方築地の方だというんですが、可哀想な方だな~と思ったものです。
鯛やヒラメや、大間のマグロだけが魚だと思っていたら大間違い。こういった、小魚にこそ本当の栄養と、美味しさが凝縮されているのです。
魚なんて、旅をすればするほど不味くなる訳ですから、考えようによっては個々の魚に於いて、築地なんて、日本で一番不味いものが集まっているとも言える訳です。
このヒメジ、骨が美味しい魚で、この辺では『金魚』と呼ばれてミンチにしますが、長崎では南蛮漬けにして、骨までいただきます。
ヒイラギの頭と内臓を取って、唐揚げにして貰ったら、とても美味しかったので、次は一歩進めて南蛮漬けにして貰おうと買ってきました。
南蛮漬けにするなら、頭も美味しいでしょうから、内臓だけ取りましたが、唐揚げの時に背鰭としり鰭が噛む角度によっては非常に鋭く危険なので、キッチンバサミで切り取っておきました。
しばらく漬け込んでからいただきましょう。
以前、私はこういった小魚を食べるのは大好きでしたが、下ごしらえが苦手でした。それが最近、辛抱強くやるようになりましてね、これも歳をとった証拠でしょうか。
こういった小魚を食べるということが、原始時代から今の日本人を作ってきたのだと思いますよ。大袈裟?・・・いやいや、本当のことですよ。
小魚の美味しさを理解できる人間で良かったとな思います。
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これ、藤沢周平さんの小説が素晴らしいと思える自分が幸せ、ってのと通じるものがあります。
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コメント
ヒメジは大阪ではヒミチといいます。
梅干を入れて土鍋でことことと甘辛く煮ると、頭も骨も食べられるので、母がよく煮てくれました。
あの甘酸っぱい匂いが、とても懐かしいです。
投稿: 森のどんぐり屋 | 2011年8月14日 (日) 17時02分
掲示板の方は奈良→京都の奥様で「ヒメチ」とおっしゃっていましたね。色々な地方名がありますが、「姫」が由来のようですね。
この魚、生でも美味しいとか、我が家のブログでは人気者です。
梅干し煮もぜひ挑戦してみたい。
投稿: からっぽ親父 | 2011年8月14日 (日) 17時38分