『イマドキの野生動物』宮崎学:著
昨日、ニュースを見ていたら、名古屋港水族館のシャチが、子供がガラス水槽の前に来ると近寄って来るそうで、子供が大好きだと言っていました。
だけどこれ、「好き」の意味が「愛している」とか「可愛い」とかの意味ではなく、単に食物として、食欲の意味で好きだとは考えられないのでしょうか?
というのは、シャチはかなり獰猛な肉食動物ですし、テレビの自然観察番組でも、よくアシカやオットセイの仲間オタリアを海岸に乗り上げるように襲っている映像を見た事があります。
人間の大人ではちょっと大きいですが、幼稚園児くらいならオタリアと同じくらい。「こいつ、ちょっと美味そうだな~」と考えているかもしれませんよね。
まあ実験してみる訳にはいきませんが、何事も人間の尺度で考えてはいけないような気がします。いかがですか?
話は変りますが、この本、現代の野生動物と、人間の関わりを実に面白く、しかも分かりやすく教えてくれています。しかも、本業が写真家の作者は、実に効率よくしかも読者を納得させる写真を撮られているので、1冊の本が、2冊、3冊分に相当するのです。
その昔、卒論を書くのに、担当教授が「だらだら長い文を書いて説明するより、写真や図を一枚載せた方が、ずっと説得力がある」と言われたのを思い出します。
これ、小中学生にぜひ読ませたい本ですね。
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コメント
これ、オイラも買いました。
いい本ですね!
まさに、時代を読んだ本です。
たくさん、売れてみんなに読んでもらえるといいですね。。
投稿: ばんどり | 2012年4月26日 (木) 17時39分
私も買いましたよ。
隣のツキノワグマも良かったけど
この本も隣の野生動物のようです
前作と一緒に読むと、より一層
現代の動物の生き様が見えてくるようです。
投稿: 北割 | 2012年4月26日 (木) 20時21分
まさしく、野生を読んで行くには時代と対比して観察、把握しなければいけないのですが、今の生物学者にそのような事が出来る人は少ないように思いますね。
ニュースでは悲劇と喜劇の繰り返しです。
投稿: からっぽ親父 | 2012年4月27日 (金) 14時15分