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2022年9月14日 (水)

ブリ糸状虫

北海道へエゾヒグマの調査に出かけたgakuさんが、生のホッケを買ったらアニサキスが生きているから、魚も新鮮だというご報告があった。これはある意味正しくて、ある意味間違っている。アニサキスは、魚体内に居れば、人間が空気中に居ること、魚が水中に居ることと大差ない。つまり普通の環境と言うこと。魚体内でアニサキスが生きられないのは、その魚の組織が腐ってしまっている場合。ある程度の鮮度の落ちでは、アニサキスも生きていられるだろう。

私もかつて、アニサキスを海水で湿らせたティッシュペーパーの中で一週間飼育したことがある。

多少の塩や酢でも生きていると言うから、生半可ではない。

一方、魚屋さんや料理屋さんならご存知ブリ糸状虫。これはアニサキスほど悪さをしないが、気味が悪いことは天下一品。
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少し前に、例のスーパーで買った小さなブリに入っていた。
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これが大騒ぎされないのは、前述のようにアニサキスほど医学的な被害がないことだろう。人間が間違って口に入れても、腹痛も起こさないし食中毒も起こさない。それを、魚屋さんや料理屋さんが知っているから、知っていても騒ぎ立てないからだろう。

筋肉中に空洞のような巣を作り存在しているからすぐに分かる、恐らく料理屋さんはその部分だけ切り取って、お客さんに提供しているのではないだろうか。私も、要らぬ騒ぎ立てはしない。なんせ、健康上何の問題もないのだから。

これはブリの稚魚が産まれて、初期の頃の餌我々はcopepodaと言うが、橈脚類・・・・・つまりケンミジンコの仲間にこのブリ糸状虫の仔虫が寄生していると言われる、それを食べたモジャコ(ブリの子供)が感染しているから、天然、養殖の違いなくブリ糸状虫に感染している可能性が高いと言うことである。ただし、季節や漁場、生育などで差が生じているはずである。

まあこういったものは、あまり気にしないことが一番。

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