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2022年9月23日 (金)

全滅

あまり大相撲の話はしないつもりでしたが、昨日の貴景勝の相撲を見てがっかりしたので一言書かずにはいられません。

その昔、大相撲で横綱に次ぐ地位の大関でも名大関ってのがいましたから、やっと勝ち越しか、9勝止まりでは「くんろく大関」と揶揄されたものです。初代の貴乃花なんてかわいそうなものでしたね、体が小さいので土俵際での足腰の粘りが15日間の本割で継続するのか、日本中が心配していました。だから、「くんろく大関」と呼ばれても、皆さんに愛されていましたし、宿敵北の湖との一戦では、日本中からパワーが送られていたと思います。

ところが今の大関は、「くんろく大関」どころか、一場所負け越しても、次の場所で勝ち越せば大関陥落はないと、一場所ごとの「シーソー大関」です。特に正代は酷い、作場所何とか頑張って勝ち越したから、今場所は負け越してもOK!とヤル気のないのが見え見え、見ていても面白くも何ともありゃしない。

それに加えて、貴景勝の変化相撲、実際に観戦に行っている方は単に勝ち負けを見に行ってるのではありません、面白く迫力のある相撲が見たいのです。あんな相撲なら幕下の相撲を見ていた方がずっとましです。

まあこんな風になってしまったのは、日本人力士がだらしがないからで、大関を最終目標にしてしまっているからだと思いますね。照ノ富士は立派ですよ、大関を張った人間が序二段まで陥落し、その後奮起して大関復活するとすぐに横綱になってしまった。横綱ってのは頂点ですからね、あまり恥ずかしい成績が続けば引退しかない、でも照ノ富士は駆け上がった。(誰かみたいに引退まではしぶとく足掻くかもしれませんが)

ですから、大関という地位のぬるま湯に浸かったら、しぶとく勝ち越し負け越しを繰り返して、大相撲人生を楽しむって事でしょうね。

まあ可哀想な面もありまして、今の大相撲は八百長がやりにくい雰囲気にありますから、15日間ガチンコで相撲を取ると、体のあちこちガタが来てしまうみたいですね。昔は名横綱と言われた人でも八百長の噂が消えなかった人もいますし、大関互助会、モンゴル互助会なんて言葉が出来上がったのも、まんざら噂だけではなかったと思いますね。

話は変わりますが、高校生の頃先生が授業の中の雑談で「静岡県出身の関取はいないしこれからも出てこない」と断言していました。その理由として、温々した温暖な地域で育っているため、精神に粘りがなく、苦しいことに耐えられないからだ。と仰っていましたが、確かに、上手いこと言うな~と感心してしまいました。ところがどうでしょう、今は幕内に翠富士、重量に熱海富士と二人の力士が関取となって活躍し二人とも定着しそうな成績です。ついつい応援してしまいますね。

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