« アカガレイの煮付け | トップページ | 鰤丼 »

2024年4月11日 (木)

今年の桜も終了

鐘ヶ淵の隠宅に住む老剣客、秋山小兵衛を刀屋の嶋屋孫助が訪ねる。

時候の挨拶の後、酒が用意され小兵衛が

「わしも、あと幾度、桜花(はな)を見ることが出来るかなあ」と言うと

嶋屋

「大先生は、おいくつになられました?」

小兵衛

「六十をこえたことは、たしかじゃよ」

そして、私はその時の小兵衛の歳をはるかに超えてしまい、本当にあと何回桜が見られるのだろうかと、考えながら朝の徘徊の出掛けていった。
Kijoukouen1

火曜日の嵐のような雨風で、桜はもうとっくにお終い。亀城公園の池に落ちた桜の花びらが、花筏になっているかと覗いてみたが、下に落ちた花びらは木にある時よりも更に寿命が短いので、あっという間に変質、変色してしまっている。

ところで、桜は蕾から開花そして葉桜まで楽しませてくれる。いや晩秋の紅葉も実に美しい。そして花が散った後の、蘂の赤さも又きれいなものだ。今朝は、そんな桜を楽しんできた。
Kijoukouen2_20240411174601

散り際もなかなか風情があって良いではないか。
Kijoukouen3_20240411175201

物語では、小兵衛は長生きし、後添えのお春の方が先に亡くなってしまった。と作者の池波正太郎さんは、折に触れて書いていたが、残念ながらそこまでの小兵衛達の物語はない、池波さんが亡くなってしまったからだ。実に残念、もっともっと長生きされて、小兵衛も梅安も鬼平もその活躍を描いて欲しかったのに・・・・・

| |

« アカガレイの煮付け | トップページ | 鰤丼 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« アカガレイの煮付け | トップページ | 鰤丼 »