熊問題・3 シナントロープ
またまた熊の出没が相次いでいます。埼玉県でも出たとか、白川郷で外国人に怪我をさせたとか、毎日日本のどこかで出現して、ニュースになっています。以前お伝えした、間接的な餌付けを人間が行っているという話ですが、イノシシや先日私がいただいた鹿を有害鳥獣として、捕獲する人が近年多くなりましたが、このくくり罠猟も放置しておけば、立派な餌付けとなるようで、罠にかかったイノシシやシカを人間が定期的に見回らないと、熊がしっかり食べているようです。
また宮崎さんは『シナントロープ』という言葉も使われていますが、これは動物が人間の生活に依存して暮らしていることを指します。例えばスズメやツバメは人間の住宅や倉庫など、に巣をかけて子育てをします。そこが人間の存在で、蛇や猛禽類が来ない安全な場所だと知っているからです。
ヤモリやアマガエルは、人間の家の明かりを利用して、寄ってくる昆虫を食べて暮らしています。
都会の皆さんはあまりご存じないかもしれませんが、ケリという鳥は田んぼや畑など又は、空き地に巣を作り産卵をして子育てをします。明らかに人間をボディガードとしているのが見え見えです。コチドリが農道の轍の間に産卵しているのを見た時は驚いたものです。
で本題ですが、最近の熊の出没と、人間への被害でのキーワードは「子連れぐま」ですよね。
これが最近シナントロープではないかと言われています。つまり、子熊を連れた母熊の一番恐ろしい敵は、成熟した雄熊だと言います。雄熊は交尾するためには、母熊の連れている子供を殺さなければならないのです。当然抵抗する母熊にも襲い掛かって来て、致命傷を与える可能性もあります。ですから。雄熊があまり近寄らない人間社会との境界線で暮らしているのだとか。これも立派なシナントロープだと言えますね。
もちろん動物は意識してやっているのではありません、長い年月でDNAに植え込まれていくものだと思います。ですから、人間と偶然出会えば攻撃してくるのは仕方のない事なんです。
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