2024年12月 7日 (土)

けもの道

宮崎学さんが、半世紀前に野生動物の通り道に、自動カメラを取り付けて、今話題のツキノワグマや、ニホンザル、カモシカなど大型哺乳類から、テンやネズミなどの小動物まで、人間を意識しない野生動物の姿を捕らえた写真集を出してくれました。我々には衝撃的でしたが、自分の手で撮った写真ではないので色々な批判もあったようです。

その頃から、日本は野生動物の天下になって、人間がそれを気にしながら生きていかなければいけないと警鐘を鳴らしていました。警鐘と言っても、野生動物を排除しろと言っているのではありません。どうやって共生していくか、メディアや行政も住民達と一緒に考えなければいけない。と仰っているのです。

先日の秋田でのスーパーマーケット、ツキノワグマの立てこもり事件・・・これはあくまでも、人間側の目線です。ツキノワグマは別に立てこもろうとしたのではなく、何となく入ってしまったスーパーマーケットですが、人間が出口を塞いでしまっているので、出るに出られない。早い話が、ツキノワグマ監禁事件と言っても良いのではないでしょうか。

その後、ツキノワグマは捕獲され、殺処分されたそうですが、それに対する非難の電話が、山のように来たとか。一体どのような輩なんでしょうね、想像ですがこのスーパーマーケットは殆どの商品は今後売ることなく処分したと思われます、莫大な損害です。また消毒のための費用と、それにかかる日数、恐らく誰も保障してくれません、もし自然に帰したら、スーパーマーケットでパックに入った肉をたらふく食べて味を占めた、熊さん、また来ますよ。それでなくても、人間の生活圏に入り込んで、子供などを襲ったらどうするのでしょうね?非難の電話を架ける輩は、こういったことを考えているのでしょうか、野生動物が関わる色々な事象で、どのような被害や影響があるのか、一度よく考えてから電話をすると良いのですが、まあこういった方に何か言っても無駄でしょうね。

一番良いのは、熊の立てこもりがあった場合に、こういった電話を架ける方がまず、熊さんの説得に行くこと。次は捕らえられた熊を、こういった方が責任を持って飼育すること。

実際にはこういったことは出来ないし、許可はされない。しかし、その許可されないことを見透かして、電話をしているのだから始末に悪い。そして、電話を架けられた行政側も「じゃあ、あなたが家で飼ったら」とは絶対に言いませんからね。

サネカズラの観察に行ってきました。もうしっかり赤くなっていて、実に美しい。この写真は、一部の方への年賀状に使おうと思っています。

隣町の里山風・・・冬になって、かなりの草が枯れてくると目立つのが『けもの道』・・・だろうと思います。
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矢竹が密集しているところですから、まるで穴が開いたように見えます。覗いてみると、奥まで同じ隙間が見えます。タヌキなのかキツネなのか、ここはかなり野生動物が生活の一部としているようで、大学の調査用のトレイルカメラがあちこちに置いてあります。
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折しも、今年は西三河、岡崎・幸田で熊の目撃情報がニュースとなりました。先ほど宮崎さんにも伺ったのですが、西三河は豊田、新城から山が繋がった日本アルプスの、末端だからいつ熊が現れても不思議ではない、と仰っていました。

今、少し山間部へ行ってみれば、畑や田んぼは網や檻で囲わないと、作物が人間の口に入りません。獣害と言いますが、動物たちにしてみれば当たり前の生活行動、それに追い打ちを掛けるよう、外来の動物が蔓延ってくることでしょうね。

 

 

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2024年11月29日 (金)

サネカズラ・続報

私、すっかり誤解していまして、サネカズラって植物は水辺に生えるものだとばかり思っていました。今まで見た数少ない観察地点が、水辺だったからかもしれません。昨年、運良く孫達の習字中の間に見つけた場所も、側溝沿いで近寄るにはちょっと危険な場所でした。
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しかし、一週間程前、例の隣町「里山風」の場所に、カラスウリを採集に行ったとき、その場所を抜けて、野菜の無人販売所を訪ねる際偶然、サネカズラを発見してしまいました。このような田舎の幹線道路です。左側の孟宗竹の竹藪。
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恐らくこの辺は、一番標高が高いところでしょう、と言っても数十メートルでしょうけどね。画像の中央付近に、赤いものが見えると思います。

この季節でないと気が付かなかったでしょうね、この写真が私の歩いている目線くらいです。と・・・言うことは・・・水辺の植物ではない、どこにでも生えてくる可能性があるということですね。
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実は前述のように、木製蔓性の植物であまり目立つものではなく、私には唯一、この実が赤く色づく季節にしか気がつかないのです。
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この場所は実に観察しやすい場所でしてね、植物の足下まで踏み込んでも危険はありません。

サネカズラの葉は椿の葉に良く似た、やや肉厚な葉です。しかし、これだけでは全く私には気がつきません。
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昨年発見した場所は、側溝の位置がやや分かりにくく、近寄って撮影することが出来ません。ここなら、花の季節(7~8月)に訪れて撮影することが十分出来ます。ただし、道路に車を停めることが出来ないような所なので、暑い中30分ほど歩いてこなければいけないのがちょっと心配です。

それにしても嬉しいですね、サネカズラ自体を近くで発見できたのが昨年、また花も観賞できるかと思うと、来年の夏が待ち遠しいです。

もう少し寒くなったら、もう一度真っ赤になったサネカズラを見に行ってこようと思います。

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2024年11月26日 (火)

季節は冬

今朝は温度こそ低くなかったものの、東風が強く体感気温は寒く感じました。また日中、お日様が全く顔を出さなかったので、これまた寒く感じました。
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写真は夜明け前6時頃の三河湾の、蒲郡・豊橋方面の展望です。外に出るのが億劫なので、車の中からフロントガラス越しに写したものです。
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天気が悪くなる予報でしたが、朝焼けとは言えない空模様ですね。上がスマホの写真、下が一眼の写真。どちらも腕が悪いから人様に見せるものではありませんが。

さかな村も一回りしましたが、特にこれと言ったものはなく、それでも直ぐに帰るつもりなら小イカやクロシビカマスなんぞを買っていくのですが小イカは昼まで滞在するので鮮度の問題と、昼からじっくり下ごしらえする気力がありません、量が多いですからね。クロシビカマスは、干物以外の使い道がないため、今日の天候では無理です。

今日グルッと回って気がついたのですが、大きな魚屋さんには魚自体は結構種類も量もあるのですね。ただし、昔と違って高くなってしまっているので、小さな魚屋さんは売れ残りを心配して手が出せないのではないでしょうか。確かに土日以外のお客さんは減ってしまっていますからね、これは悪循環でしょうね。小さな魚屋さんは高い品物を置けない、お客さんが来なくなる。するとまた、仕入れが少なくなる。魚屋さんも大変です。

昼前に昔の知り合いのお宅へ遊びに行ったら、お客さんだったので隣の露地池を見に行ったら、鴨が飛び立ちました。もう冬なんですね~。
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思わずカメラのシャッターを切ったら、なんとカルガモの群れでした・・・恐らく一年中居る留鳥ですね。

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2024年11月22日 (金)

里山風

久しぶりに隣町の里山風の公園に行ってきました。(風)と言うのは、ここはその昔の田園地帯ですが、ほぼ耕作放棄されているので、いつの間にか湿原のようになり、その周囲や間に、遊歩道を作ったものです。それでも、人の手が少ないだけ野生の動物や、鳥たちはここに来てくれるようです。
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以前、ミサゴが来ていた池の直ぐ手前は、まだ現役の水田で、ここは個人の方が管理されているようですから、勝手に入ることは出来ません。奥に白く見える部分が、耕作放棄された水田で今は葦やススキの原になっています。左右は低い山と広葉樹林、一部孟宗竹林となっています。

この小さな田んぼの周囲は、土手になっていますが、昔は色々な日本固有の植物が生えていたことでしょう、私が時々アップするツリガネニンジンもここで見つけたものです。カワラナデシコも見たことがありますが、今は見られません。ツリガネニンジンも恐らく、土手のあちこちに生えていたのでしょうが、今は東側の一角にしか生えていません。
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もう花も終わりです。

実は来年、我が家で観察しようとしているカラスウリの実を一つ貰うために来ました。最初は種子として冬の低温を経験しないと発芽しないことを学び、次は何故か失敗したと思ったら、違う鉢で発芽してしまうというドジをやらかしたので、今年こそ我が家でカラスウリの花を観察したいものです。
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今、カラスウリの実はアケビの鉢の上に置いてあります。

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2024年10月24日 (木)

キヅタの花

月曜日は習字の日なので、孫達が終わるまで一時間あります。

涼しくなったので、近くの田園地帯の散歩と、自然観察です。
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アオバハゴロモかその仲間が居るかと、畑の周囲の雑木を観察していたら、キヅタの花を発見しました。特に珍しい植物でもきれいな花でもありませんが、花として認識したのは初めてなので、写真を撮ってきました。キヅタは「アイビー」と呼ばれる観葉植物に近縁な植物で、林縁などに生える木に絡みついています。公園などにもあると思いますので、探してください。ちなみに「アイビー」はセイヨウキヅタとも呼ばれています。
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そのキヅタがある畑の土手一面に、これは私が以前から言っている「キジカクシ」でしょうか?アスパラガスにそっくりです。栽培していたアスパラガスが野生化したものではないと思うのですが、あまり図鑑などには掲載されていません。
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花らしいものも所々に見え、実もなっています。
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そしてここは、昨年サネカズラの実を発見した場所。夏に花を探したのですが、時期が合わなかったのか、見つからなかったのか?現在でもサネカズラに色が付いていませんから、実に見つけにくい。所々に、まだ緑色のサネカズラの実が見えます。
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もっと近くに寄ればとお思いでしょうが、この木の根元は深い側溝になっていて、立ち入って近寄ることが出来ないのです。巻き付かれている木は何なのか今度調べてきますが、周囲からサネカズラだけでなく、アケビ・キヅタ・ツルウメモドキ等、色々な蔓が巻き付いて、日当たりを求めています。

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2024年10月13日 (日)

アオバハゴロモ

http://pinno601.cocolog-nifty.com/blog/2024/06/post-1cd83e.html

6月にアオバハゴロモの幼体の写真をアップしたとき、皆さんどこかでこの虫の成虫をご覧になったことはあるはずだと書きましたが、その後なかなか成虫の写真を撮ることが出来ませんでした。
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先日、一色町の公園で見つけましたが、集団で樹液を吸っているような姿ではありません。上の写真は、ハマヒサカキです。

恐らく、この虫にとっても樹液の好き嫌いは必ずあるものと思われます。私が子供の頃は、木イチゴの柔らかい芽に停まっているのを見たことがあります。
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この木はエノキの幼木です。

この虫の写真を撮るのは、子のきれいな青緑色を表現しなければいけませんので難しいですね。

それにしても、あの幼体がこのような姿になることを初めて知りましたので、人間幾つになっても勉強ですし、新たな感動もあるというものです。

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2024年10月11日 (金)

ツユクサの群落

その昔の養鰻場の露地池、今は葛に覆われています。
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そのごく一角に、在来のツユクサを発見。これだけまとまって生えていて、一生懸命花を咲かせてくれるとなんだかとても嬉しくなってきます。

この周囲は葛と、セイタカアワダチソウが少し生えています。
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ツユクサも近年、外来のマルバツユクサに押されてしまって、どうなることやら。この近くでも、マルバツユクサがかなり優勢になっているところも多くあります。しかし、在来のツユクサもこのように葛の間でもこれだけ繁茂することが出来れば、絶滅してしまうことはないかもしれません。

危惧することは交雑が進んでしまうことですが、この件に関しては私ごときでは調べることは出来ません。

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2024年9月 1日 (日)

夕焼け

台風10号は急角度で曲がって北上、我が家の近くを通るのでしょうか。今14時を回ったところですが、ちょっと風が吹いてきました。雨はたいしたことありません。
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昨晩は夕焼けがとてもきれいでした、今日は晴れなのかと勘違いするほどでした。この夕焼けの色は不気味でしてね、家の中にいても赤い血のような色を感じて気味が悪かったです。
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今朝の徘徊は大丈夫だろうと歩き始めましたが、小雨が降ってきました。でも帰って来ませんでした。公園の二人は同じ位置でおやすみになっていましたから、昨夜の風雨もたいしたことはなかったのでしょうね。
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ところで、昨晩北を見ると御岳山が見えていました。一体どんな台風だったんでしょうね。

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2024年8月31日 (土)

シマトネリコ公害

台風はゆっくり東進して紀伊半島の潮岬の直ぐ沖合に有るようです。すぐに熱低に変わってしまうようですが、雨雲の量が多いので、今後も被害の心配が有ります。我が家のある地区は、風も雨も非常に少なく被害はありません。先日の土砂崩れがあった蒲郡市では結局三人の方がお亡くなりになっていました。合掌

あの近くは少し前まで、私の観察コースで、蒲郡市・幸田町・西尾市の山の中をよく歩いたものです。私は地質が専門ではありませんが、三ヶ根山付近を歩くと山道がなんだか緩いように感じていました。
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さてこの写真は、私の孫の家近くに三軒が並んでいますが、三軒共に庭にシマトネリコが植えられています。

以前から私が言っているシマトネリコの公害が起こる訳です。
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これは刈谷市内にある遊歩道、あちこちにシマトネリコが植えられているものですから、生け垣などの間から、実生の苗が無数に生えてきています。苗の先にあるのが成木です。
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ここは西尾市の公園、何故かシマトネリコの寄せ植えです。やはりいつも言っているように造園業者の陰謀に市町村の担当者が馴れ合っているのでしょうね。早く気がついて対策をしないととんでもないことになるんですけどね。
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しかし、こんなに密植する意味があるのでしょうか?結局在庫整理で片付け仕事をやられただけで、請求はしっかり載っているという図式でしょうね。

折しも、奄美大島ではハブ対策で放たれ、在来生物に多大な被害を出していた「フイリマングース」の根絶宣言を環境省が出したようです。放置しておいたらアマミノクロウサギやルリカケスなどの希少生物が絶滅してしまったことでしょう。

たかが植物だと侮ってはいけませんよ、自然ってのは人間が計り知れない繋がりを持っているのですからね。

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2024年8月28日 (水)

台風の行方

実にゆっくりした台風で、海水温が高いので935hpaまで発達してしまいました。
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本来ならこの地方への影響は、昨日から今日辺りだと思われたのですが、先に伸びてしまいました。しかし、蒲郡市では雨による土砂崩れが起きて、家族4人が家屋と共に生き埋めになったというニュースが朝一番で流れてきましたから、離れていても被害は起きます。無事な救出を祈るばかりです。
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コースはここまで来ると、かなり予想がつくようで九州のどこかに上陸することは確かなようです。今の予報円の真ん中熊本県天草付近に上陸すると、南九州には最悪なコースですね。鹿児島・宮崎・熊本は台風の直ぐ右側に入りますので、長い間風雨が続くと思われます。被害が出来るだけ内容に祈っています。

その後、ほぼ日本を縦断するのでしょうが、上陸によって多少勢力は落ちるでしょうが、台風ですからね決して油断は出来ません。

農作物の被害も心配ですね、収穫前の果樹は悲惨なことになりはしないかとこちらも心配です。果樹ってのは常々思うのですが、一年間でお世話をする時期が大半で、実際にそれを販売する時間はごくわずか、そこでこのような台風被害があるのは、本当にお気の毒なことです。

これも月並みで何も言えませんが、くれぐれもお気を付けて。

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