カワウが二羽、ぶら下がっていた。正しくはぶら下げられていた。
すぐに誰が何の目的でやったことかが推察できたので、とりあえず写真撮影だけしておこうと車を降りた。
ここは一色町のいわゆる新田と言われる干拓地、外堤防との間に【うけ所】と呼ばれる水を調整する場所があり、昔は干満の差を利用して水を出し入れしていたらしい。
ここはまた、個人の権利がありボラなどの粗放的な養殖が行われ、その昔は正月前に出荷されていたという。現在でも個人の権利は生きているようだし、以前ほどの価値はないがやはり粗放的なボラの養殖が行われている。
そのため近年異常増殖したとも言えるカワウが、ボラの稚魚を食い尽くしてしまっているため、この【うけ所】を管理しているYさんがカワウを撃ち殺し「ここに来ると危険だ」と見せしめのためにぶら下げたのだろう。
カワウの被害は琵琶湖の話が有名で、カワウが1日500グラム以上の魚を食べ、琵琶湖には4万羽位のカワウが棲息しているから、かけ算をしていくと・・・・・・莫大な魚がカワウに食べられていることが分かる。
カワウは狩猟を許可される鳥獣ではなかったのだが、昨年から許可されたようだ。しかし、カワウが美味しいと聞いたこともないし、どうやらハンターが気まぐれに撃ってくれて間引きしようとするのが狙いらしい。カモやキジが獲れなかったからといって憂さ晴らしで撃たれるカワウもお気の毒なことである。
ところで、この見せしめが効果あったかどうかYさん(もちろん狩猟免許を持っている)に聞きに行ったら「平気でぶら下げた死骸の下で潜っているぜ」とのことだった。
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