牧之原市
静岡県西部生まれの私ですから、牧之原という地名を聞けば、浜松市と静岡市に挟まれた広大な牧之原台地を想像します。そこには明治維新の際に、徳川の幕臣たちが開墾したことで有名です。私は清水の次郎長さんたちも、開墾したと思っていましたが、これは私の思い違いのようです。
牧之原市で竜巻が発生して、大被害を出し隣の吉田町では、一人の方がなくなったと昨日のニュースで盛んに報道していました。「牧之原市」ってどこだろうか???実は、その場所を知りません。wikiで見てみると、平成17年に榛原郡榛原町と相良町が合併してできた市なんだそうです。いわゆる平成の大合併ですね。しかし、相良町という由緒ある名前が消えてしまったのにはがっかりです。
相良町は江戸時代塩の生産も盛んで、ここから信州までその塩を運ぶ『塩の道』が形成されていたことは、歴史的にも有名で、私のブログでも何度も紹介してきました。我が家の婆さんが産まれた生家の裏を通り、その後二つに分かれて、一本が私の母親の生家の前を通り、もう一本が私が生まれた家のすぐ東を通っていました。話がそれましたが、それが遠州森町の手前で一本になり、秋葉山を抜け、愛知県の奥三河を通り、信州まで繋がっていたのです。
そして相良で忘れてはならないのが、『田沼意次』さん、彼が政治を行っていた末期には、賄賂政治の汚名を着せられて、悪政だとの評判を立てられましたが、実際には直後の松平定信一派が立てた悪評だったようで、今では田沼政治は非常に高く評価されているようです。
田沼政治に関して、もちろんあまりよく知らない私ですが、もう一つ彼の功績の素晴らしさ、面白さに『剣術』があります。
ご存じ、池波正太郎さんの『剣客商売』には剣術好きの田沼さんが登場しますし、田沼さんの娘の佐々木美冬は秋山小兵衛の息子大二郎の奥さんになります。シリーズ化されたこの小説は、池波さんが亡くなるまで続き、最後は未完で終わっています。実に残念。
田沼さんの剣術好きは、このシリーズの随所に見られ、いろいろな場面に登場しますが、どうやら実世界でも、田沼さんは剣術好きだったようで、私が高校生の頃、静岡県中部では相良高校と榛原高校が、いろいろな大会で上位に勝ち進んでいましたし、御前崎を含む地域で剣道が盛んでした。七曜旗杯剣道大会ってのもありましたし今でもあるようですね。この七曜紋が田沼さんの定紋ですね。田沼さんが失脚してから300年近くも経っているのに、まだその面影が残っているのがとても面白くも素敵だと思います。









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